【英語】仮定法過去"were"の謎

649字

"If I were in your position, ~"

「そこは"was"であれよ」と仮定法過去の"were"にキレているそこのあなた。
直説法過去で"was"を用いるところに仮定法過去で"were"が使われる理由を見てみよう。


前提

仮定法過去では、主節に副詞節とずれた時制である過去形を用いることで、現実と距離を置いている。

"If I were you, I would not work in the company."
「もし私があなたなら、その会社では働かないだろう。」

(とされているが、この説明は後世の人間の推測に過ぎない。あくまでこれは覚え方・感覚の掴み方と捉えるべき。)


古英語から探る

古英語の「接続法過去」が現代英語の「仮定法過去・過去完了」に当たる(そもそも「仮定法」は英語における学校文法での呼称)。

ここで、be動詞に当たる古英語"bēon"と現代英語"be"の屈折を見てみよう。

時制 人称 古英語 "bēon" 現代英語 "be"
過去 直説法 1人称単数 wæs was
2人称単数 wǣre were
3人称単数 wæs was
複数 wǣron were
接続法 1人称単数 wǣre were
2人称単数 wǣre were
3人称単数 wǣre were
複数 wǣren were

そもそも直説法と接続系では屈折が異なり、古英語"bēon"は接続法過去の単数では全ての人称で"wǣre"に屈折することがわかる。 これがそのまま現代英語"be"に残っているということらしい。

ただ、記述文法的には"was"も許容され、口語では"If I was ~"などもよく聞かれるそう。